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農業委員会の所掌に関する主な法律や制度

東京都内の農業委員会は「農業委員会等に関する法律」に基づき、行政委員会として44区市町村の役所内に設置されています。
一部の対象農業委員会では、農業委員に加えて、農地利用最適化推進委員が委嘱されています。
農業委員会の業務は、農地法等の法令に関する審議等、農業経営の規模拡大や新規就農の促進等の「農地等の利用の最適化の推進」、法人化その他農業経営の合理化に関する事項、農業一般に関する調査及び情報の提供です。
 
 

農地法

農地の貸借や売買には、原則、農地法等に基づく農業委員会の許可等が必要です。また、農地を転用するには、農地法に基づく手続きが必要です。
市街化区域での農地転用は、原則事前に農業委員会等へ届出を行うこととなっています。市街化区域以外での農地転用には、原則、東京都知事による農地転用許可が必要です。
なお、農地法において、届出や許可が必要の無い農地転用の例外が規定されています。 
 
 

生産緑地法

生産緑地地区とは、都市計画関連法である生産緑地法に規定された指定地区で、三大都市圏の特定市等の市街化区域において、市長等より生産緑地地区の指定を受けると、開発行為が制限される一方で、固定資産税等において、現況(農地)課税の取扱いがされます。
また、三大都市圏の特定市においては、生産緑地のみが相続税納税猶予制度の適用を受けることができます。
平成29年4月28日に生産緑地法の一部改正が参議院で可決・成立し、買取申出の開始時期を10年延長する「特定生産緑地指定制度」が創設されました。
 
 

都市農地貸借円滑化法

都市農地貸借円滑化法は、生産緑地のみを対象として、貸付期間を定めて農地を貸借する制度です。この法律による賃貸借は農地法の法定更新の適用はなく、契約期間が満了すると農地は貸主に返還されます。
また、相続税納税猶予制度の適用を受けている生産緑地の貸借が可能で、貸借期間内に貸主(所有者)に相続が発生した場合には、その相続人は生産緑地を貸し付けたまま、相続税納税猶予制度の適用を受けることができます。
さらに、相続時に貸主(所有者)が主たる従事者であって、その相続人が借主より当該生産緑地の返還を受けることができれば、生産緑地の買取申出をし、行為制限の解除が可能です。


相続税等納税猶予制度(租税特別措置法)

相続税納税猶予制度は、農地を相続した者が農業経営を継続する場合に、一定の要件のもと農地等の相続税額が猶予される制度です。
贈与税納税猶予制度は、農業経営者が所有する農地について、一定の要件を満たした農業後継者等に一括贈与した場合に、その贈与者もしくは受贈者の死亡の日まで、贈与税を猶予するという制度です。
相続税納税猶予制度、贈与税納税猶予制度ともに、農業委員会が制度適用農地の状況を把握等することで、本制度が成り立っています。
 
 

農業経営基盤強化促進法

農業経営基盤強化促進法は「効率的かつ安定的な農業経営の育成」「認定農業者等に対する農用地の利用の集積」「経営管理の合理化」などについて定め、農業の健全な発展に寄与することを目的としています。
具体的には、都道府県が定める農業経営基盤強化促進基本方針、市町村が基本方針に即して定める基本構想、地域農業の将来像等を示した目標地図・地域計画の策定(市街化区域以外)、認定就農者(認定新規就農者)や認定農業者などについて規定しています。


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